
自分自身の存在を、
Hondaビジネスの
プラットフォームにしたい。
2007年入社
吉丸 智/SATOSHI YOSHIMARU
IT・システム
本田技研工業(株) IT本部 ITイノベーション推進部 業務企画課 主任
経済学部 経済学科 卒業

2007年入社
吉丸 智/SATOSHI YOSHIMARU
IT・システム
本田技研工業(株) IT本部 ITイノベーション推進部 業務企画課 主任
経済学部 経済学科 卒業
「必死になって挑めば、何事もけっこう叶うものなんだな」。経営組織論のゼミでディベート大会に出た時、僕はそのように実感した。超本気モードで勉強し、新人大会で優勝を掴み取った。その頃からだった、チャレンジの代名詞的存在ともいえるHondaに強く惹かれるようになったのは。ゼミの教材でもHondaの独自性がよく紹介されていて、教授たちも「面白い会社だぞ」と言っていた。逞しいチャレンジスピリッツがあり、かつ多様なビジネスがある。世界中の人々の生活に影響力をもてるグローバルメーカーに魅かれていた僕に、Hondaが飛び抜けた存在に見え始めた。
入社以来ずっとIT部門にいる。ここはHonda全体を見渡せる部門である。ITのチカラで全事業領域を支え、業務領域も全方位をカバー。研究開発から購買、部品・製品物流、製造、営業・カスタマーサービス、経理・人事など管理系の領域に至るまで、全ての基幹システムに関わる。この広いフィールドの中で、世界で戦うHondaの競争力を最大化する、“攻めのIT活用”を推進できる醍醐味がたまらない。どんなシステムアーキテクチャで、ビジネスプロセス改革を実現するか?どんなデータマネジメントの仕組みをつくって、現場の作業判断や経営の意思決定の機動力を上げるか?テーマを発掘して各領域のキーパーソンと議論し、実際のシステムを具現化して展開できる。
Hondaのビジネスは、モノづくりだけで成立してはいない。むしろビジネスをビジネスたらしめているのは無数のコトづくり。お客様への付加価値サービスの創出もそうだし、社内の仕組みづくりもそうである。特に僕たちIT部門には、無限大のコトづくりの可能性が開かれている。モノづくり現場も、営業現場も、経営の現場も変えられる。そのダイナミズムにあらためて目覚めた実体験がある。海外トレーニー制度で半年間、インドに滞在した時のことだった。
インドの四輪車生産販売拠点であるHonda現地法人に到着すると、経営・営業等のビジネス部門とIT部門の双方で、僕のために2つの座席が用意されていた。現地で企画が進んでいた、ITを駆使してセールス革命・経営革新を巻き起こすあるプロジェクトに、領域横断型一体推進の火つけ役として参加することになったのだ。僕がジョインしたのは、インド市場で業界初となるコネクテッドカーサービスの“Honda Connect”をはじめとした、お客様と販売情報をつなげて、販売競争力をインド市場全体で最大化する一大CRM(※)プロジェクト。それは複数の開発が並行して走るビジネス即応型スピード開発プロジェクトだった。
※Customer Relationship Management:顧客満足度向上・売上拡大のため、顧客との関係性を構築・管理するマネジメント手法。
顧客情報を一元管理するプラットフォームを活かし、各ディーラーにおけるタブレット活用のスマートオペレーションを企画。顧客・販売情報をリアルタイムに連携しながらディーラーオペレーションができる体制づくりに挑んだ。Honda Connectも顧客情報プラットフォームと接続。お客様のクルマの状況を常に把握し、メンテナンスなど多様なサービスを提案できるビジネス環境の土台ができた。Honda現地法人には、各ディーラーでの売上目標に対する達成度をリアルタイムでモニタリングできる体制が整い、営業現場の“見える化”で経営ガバナンスを強化することで飛躍的な業績向上を目指した。
試練は多く、大きな仕事に対する自分の小ささを痛感することもあった。僕を支えていたのは、ITのプライドに懸けて、Hondaを進化させるベストプラクティスを創造したいという気概だった。そしてなにより、現地で出会った営業・カスタマーサービス・IT各領域のリーダーたちの輝かしい背中と、週末のテレビ電話でエールをくれた家族の存在に他ならなかった。僕だけじゃない。共にプロジェクトに挑んだ若い仲間たちも同じ気持ちだった。「インドで革新を起こすんだ」「これを他の国々へ展開すればHondaが劇的に変わるはずだ」「そんな凄いことを、俺たちが今、ここでやっているんだ」そう夢を語り合えたのは最高の想い出だ。確かな手応えを感じた出来事もある。インド最大のモーターショーで、車のブースに並びHonda Connectが専用ブースで展示された。通常、ITの仕組みが大々的に表舞台で紹介されることはない。HondaのITのチカラが認められた証だった。
トレーニー期間が終わり、僕はプロジェクトの途中で帰国することになった。たった半年だが、熱い心を持つインドITに大いに魅せられた。インドでの経験は僕の礎だ。ITのプロとしての信条が固まった。枠に囚われず実利に則った行動をすること、すなわち“スピード/メリット至上主義”である。帰国後の僕はこの信条を胸に、埼玉製作所・寄居完成車工場における部品供給のあり方の変革に挑んだ。勘・経験・度胸の“KKD”の世界と言われる生産現場。その世界へ、やはり現場と一体になって、ITによる業務プロセス改善を推し進めた。とにかく早く効果を上げたい。タブレットとデータマネジメント手法の導入により、膨大な部品の供給状況を管理者がリアルタイムで把握できる“見える化”を早期実現。状況に合わせて即断即決の対応を図れる体制を築いた。供給効率が大幅に向上し、このソリューションは今まさにグローバル展開されようと動き出している。
僕の志はHondaに“分析文化”を広げることだ。あるいはこう言ってもいいだろう。“論理に基づくThe Power of Dreams” の追求。ITの限りないチカラを、Hondaの強力な武器にしたいし、証明してみせたい。自分自身の存在を、Hondaの進化のプラットフォームにしたい。実に挑戦心が掻き立てられる。多様なビジネスを展開するHondaの全領域・全部門に対して、この志を追いかけられるのだから。いつもチャレンジを忘れないHonda。そのHondaにITでチャレンジすることが、僕の本望だ。
START
埼玉製作所・狭山完成車工場にて工場研修。
Honda Carsにて販売店研修。
配属部門にてIT業務研修。
2008/4~2013/7
四輪車の部品調達管理から完成車製造工程管理までの一連プロセスをつなぐ、国内生産管理システムの刷新プロジェクトに従事。国内物流刷新プロジェクトでは、膨大な部品の物流効率向上を図ったシステムを立ち上げ。その後、埼玉製作所・寄居完成車工場の立ち上げでは、最先端工場たるべく電子機器やネットワークを活かしたリアルタイムな部品供給を実現。
2015/10~2016/3
海外トレーニー制度に応募し、半年間インドに滞在。現地での営業実習、工場実習を経て、グレーターノイダにある四輪車生産販売拠点・ホンダカーズインディア・リミテッドでIT実務に入り、CRM構築プロジェクトに参画。ムンバイでは、営業実習にもかかわらず気合いの直接接客でクルマを2台販売した。
2016/4~
埼玉製作所・寄居完成車工場における部品供給プロセス改善を推進。配膳工程を経由してラインサイドへ運ばれる膨大な部品の供給動線をリアルタイムに“見える化”することで、作業負荷の先読みと大幅な業務効率向上を実現。その後もデータ資産が持つ無限のチカラをビジネスの強力な武器にするべく領域横断的な挑戦を続けている。
児玉 晃典
海外営業
児玉 晃典
海外営業
大玉 千香子
研究開発(四輪)
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研究開発(四輪)
米澤 美穂
購買
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購買
黄 昏
知的財産
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知的財産
布袋 喬史
研究開発(二輪)
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宇多 由美
生産技術
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吉野 弘規
知能化研究
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知能化研究
松尾 祐治
研究開発(パワープロダクツ)
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賀川 慧
人事
賀川 慧
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吉丸 智
IT・システム
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IT・システム
杉浦 慧
マーケティング
杉浦 慧
マーケティング
新美 彰仁
研究開発(四輪)
新美 彰仁
研究開発(四輪)